2015年12月21日月曜日

[117] 美術品の減価償却【国内税務】

平成27年1月1日以後に開始する事業年度以降、美術品についての減価償却の要件が変更されました。

これまでは美術関係の年鑑等に登録されておらず、かつ1点20万円未満のもののみ減価償却資産とされており、実質的に減価償却可能な資産は限定されていました。これが平成27年1月1日以降取得したものについて、歴史的価値又は希少価値を有し代替性のないもの以外で、1点あたり100万円未満であれば減価償却が可能になります。また、100万円以上でも一定の要件を満たせば減価償却が可能となります。さらに、従前より非減価償却資産として計上している美術品等についても改正後の要件に従って判定した結果、減価償却資産に該当する場合には、減価償却することが認められることとなりました。
ただ、従前より取得している資産の判定は今回のみ可能で、今回の申告時に非償却資産として減価償却を行わなかった場合には、その後当該資産について減価償却を行うことはできませんので、ご注意ください。
【執筆者:公認会計士・税理士 青木重典】

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