フィンランドにあるサンタクロースに会える村「サンタクロース・オフィス」が、経営難から税金を滞納してしまい、2015.8月に破産の危機に陥っていました。サンタクロース・オフィスは、「サンタクロースのふるさと」と言われるラップランド地方・ロバニエミにある観光施設で、365日いつでもサンタさんに会えるとあり、世界中の子どものみならず、大人にも大人気!年間30万人の観光客が訪れていたとのことです。しかしここ数年、最も多かったロシアからの観光客が国内不況の影響で減少し、さらに世界経済の不安から来訪者の数は激減してしまい、経営はみるみる悪化して2015.8.20現在で約20万ユーロ(約2,800万円)の税金を滞納する状況に陥ってしまったということなのです。こうした状況を受けて、地元の税務署が裁判所に破産申立てを行いました。
ふるさと消滅の危機に立たされたサンタクロースはインターネットを使って「今後もここで世界中の人々と会いたい」と助けを求めるビデオメッセージを公開。
結局、地元の観光業を営む企業が新オーナーとして手を挙げ、滞納額を税務署に納めることで破産は回避されることとなりなんとかセーフに‼
子どもの夢を叶えてくれるサンタクロースであっても税金には勝てないとい何とも笑えない話です。世界経済が不安定な中、サンタさんは引き続き来訪者増への「経営努力」を求められることとなりそうですね。
◆日本のふるさと復興事業
―― ニューツーリズムとしての鉄道!――
日本でも、地方経済が厳しい状況に置かれる中、ふるさと納税をはじめ、観光振興にもとづく活性化対策が進んでいますね。最近では、地域特有の経営資源としての特産品や伝統的製法、地場産業の技術蓄積、自然や歴史遺産など文化財の地域資源の活用が求められています。
『中小企業白書(2014年版)』によると、都道府県が地域産業資源として指定した件数の内訳では、
・観光資源の指定件数が49%、
・農林水産物が約30%、
・鉱工業品が21%と、
となっており、観光資源が最も多い割合を占めています。しかし同白書の地域資源活用促進法に基づく事業計画の認定件数の内訳をみると、
・観光資源の割合は7%、
・鉱工業品57%、
・農林水産物36%
と、観光資源の割合が最も低くなっています。こうした中、体験型・交流型の要素を取り入れた着地型観光であるニューツーリズムの例として、“日本の歴史、伝統といった文化的な要素に対する知的欲求を満たすことを目的とする観光形態”である、文化観光、歴史的・文化的価値のある工場、その遺構、機械器具、最先端の技術を備えた工場等を対象とした体験を伴う観光形態である産業観光への関心が高まっています。産業観光で活用される観光資源には様々なものがありますが、そのうちの一つとして鉄道があげられます。地方の鉄道では、人口減少による地元乗降客の減少が進む中で、観光利用による乗降客増加が重要な課題となっています。一方、全国には鉄道ファンが約150~200万人いると言われていることから、旧式の車両や、鉄道の遺構などを観光資源として活用し、全国から観光客を呼び込む取組みが求められているのです。
たとえば、鉄道を活用した観光振興として・・・島根県出雲市に本社を置く一畑電車株式会社は、国内最古級車両の体験運転などといった新しい観光プログラムを展開する事業を推進することで、2012.2月に地域産業資源事業計画の認定を得ています。この事業は、国内最古級車両である「デハニ50形」の現役引退後を活用して、駅構内に150メートルの専用線を敷き、運転課の社員が交代で教官をつとめるという本格的な体験運転プログラムを実施したり、観光資源として「一畑電車」を活用した観光プログラムを開発して地域経済の活性化を図ることを狙ったものです同事業の差別化のポイントの一つに、活用する車両の古さがあります。「デハニ50形」が製造されたのは1928年(昭和3年)であり、こうした古い車両に乗車ができ、かつ体験運転を事業として定期的に開催している例は少ないんですね。
電車の体験運転は全国各地で行われていますが、西日本では同様のプログラムが少なく、出雲大社や2015.7月に国宝に指定された松江城などの沿線の豊富な観光資源と組み合わせたツアーを楽しむことができる点も特徴なのです。こうして、地方では鉄道を活用した体験・交流型観光を推進し、観光振興を起点とした地域活性化への取組みが行われているようですね。(税務研究会 税研情報センター 記事提供)
*** あとづけ ***
ところで、町おこしと言えば・・・、うちの近所にはJAXAがあります。
そう、数年まえに“かえってきたはやぶさ”で有名になった相模原JAXAです。わたしは叔父がJXSAでロケットを作っていたこともあり、小学生の頃からよく遊びにいっていました。相模原はこのはやぶさやロケット・衛星で町おこしをしています!しかし、ここで政府関係機関の都市集中を解消しようとする政府の動きにより、JAXAを地方に移転しようとの話があがっているのです!そしてJAXAを受け入れたいという自治体として秋田・滋賀県が手をあげているとのこと・・・・。 はやぶさで町おこししている相模原としては、署名反対運動がはじまりやきもき状態・・・。地元民わたしとしてもやはりさみしい感じですね~★
しかし、いくら宇宙ファンでも秋田JAXAまでいくかなぁ?
【執筆者: Kyosann 税理士・CFP・FP1級技能士】Webサイト | http://et-inc.jp
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