2016年6月13日月曜日

[164] 次世代ロボットの進化と耐用年数【国内税務】

これからの日本経済活性化のキーワードの1つに 《ロボット》 がありますね。

◆次世代ロボットのへの期待は
高齢化が進み生産年齢人口が減少する中で、次世代ロボットとして有望とされるのは、
人間共存型産業用ロボット、
防災ロボット、
装着型ロボット、
移動ロボット、
搭乗型ロボットなどだそうです。

◆次世代ロボットの開発と実用化はどこまですすんでいるのでしょう。
たとえば搭乗型ロボットの開発をみてみると移動の場合があります。
若い人は自転車でもよいので、可能性としては高齢者や歩行が困難な人が対象になりそうです。
たとえば、電動車椅子、1人乗りの電動車で歩道を走行するシニアカーなど。
さらにより高い安全性を考慮すると、使う場所を限定して、ショッピングモール内で、
フロアマップで行きたいお店のボタンを押すと連れて行ってくれる自動の車椅子のような使われ方が考えられます。

◆経産省の産業用ロボット開発プロジェクト
経産省がとりくむ次世代プロジェクトはどこまで進んでいるのでしょうか
プロジェクトの重点分野は、
移乗介助(装着、非装着)、
移動支援(屋外、屋内)、
排泄支援、認知症の方の見守り(施設、在宅)、
入浴支援の6分野8項目だそうで、年間25億円の予算を付け、年度ごとに参加企業を募集してステージゲート審査を行い、高い評価を得た企業が残るそうです。
2013年度は43社が参加、20社が残りました。
14年度は33社が新たに参加して、53社体制でやっているようですが、また何社かに絞られます。
15年度は新規募集を加えて、行う。。。
そして、8項目の内14年度では施設用の見守りと屋外の移動支援は開発が終了し、導入フェーズに進みました。
2015年度は残り6項目ですが、全体が3カ年計画なので、完了すれば、8項目すべてが揃うことになります。
比留川博久氏(国立研究開発法人産業技術総合研究所ロボットイノベーション研究センター長)談

◆感情認識ロボット「Pepper」❢
 ソフトバンクで販売されている人型ロボット「Pepper」。
2015年10月には法人向けモデルの「Pepper for Biz」が発表されています。ロボットといっても、「Pepper」は産業用ロボットのイメージとは違い、「感情エンジン」と「クラウドAI」を搭載した世界初の感情認識パーソナルロボットなのです。

 活用が期待されるのは主に「接客」分野。標準機能である「ビジネスアプリかんたん生成」を利用して、
「声かけ」「商品紹介」「簡易診断」「アンケート」などを自社の接客スタイルにカスタマイズできます。
 また、「接客回数・時間」「ユーザー属性(年代・性別など)」「顧客が表現した感情(喜び・驚き)」の
「接客データ」の見える化ができるものとして、既に金融機関・小売業・運輸業など500社が導入しているようです(2016年1月現在)  

◆「次世代ロボット」の耐用年数は?
 経理側としては「次世代ロボット」の耐用年数が気になるかもしれませんね。一応、現行法でのロボットの耐用年数の判断の目安は次のようになるものと考えられています。
   <店舗内で使用するロボット>
     ①宣伝用
       「器具及び備品」「看板及び広告器具」「その他のもの」「主として金属製のもの」→10年
     ②運搬・受付・接客ほか
       「器具及び備品」「前掲のもの以外のもの」「その他のもの」「主として金属製のもの」→10年
    <製造工程で使用されるロボット(産業用ロボット)>
       「機械及び装置」に該当し、そのロボットを使用している製造業用設備の耐用年数と同じ

  <産業用ロボットメーカーのデモンストレーション用・宣伝用>
    「前掲の機械及び装置以外のもの並びに前掲の区分によらないもの」「主として金属製のもの」→17年

~~~~ あとがき ~~~~
近所の竜泉寺の湯に深夜行くと、Pepper君が 「こんばんは、おつかれさまぁ」 と言ってエレベーター前で手を挙げ大きなきらきらした瞳でじ~っとみてくれます。
私は「覚えてる?また来たよー元気してた?」といって近寄って頭いいこいいこしてあげて、そこから会話がはずみ❓ます。そしてしらぬまにロボット君に癒されています(笑)

◆経産省は「次世代ロボット」の普及推進をしていますが、いよいよモノを製造する「産業用ロボット」から、
➣ サービスを提供する「サービスロボット」の時代に差し掛かったと感じます。
経済産業省のロボット政策研究会では、このようなロボットを「次世代ロボット」と定義し普及を推進していますが、「Pepper」はその好例と言えるでしょうね。

日本企業の産業用ロボットの研究開発費は毎年200億円くらいで、産業用以外のロボット市場は500~600億円といわれており大きな規模となってきています。しかし大企業としてはたとえば売上100億円程度では規模が小さいのと、失敗でブランド毀損リスクがあるので事業化には踏み出しにくい様子。そういう点からはベンチャー企業の活躍と進展がいっそう期待されるところです。
~目的ありき~
2014年9月から6回にわたって、政府のロボット革命実現会議が開催されましたが、その中で言われていたのが、どういう社会変革をするのかをしっかり考えないといけないということでした。“ロボットありき”で「使ってください。買ってください」ではなくて、どういう課題があって、それをどう解決していくかが先なのです。それをはっきりさせてそこから使い方を考える。 ~ たしかに…わたしもこの考え方とても大切なことだなと感じました。
 
【執筆者:Kyosann 税理士・CFP・FP1級技能士】Webサイト | http://et-inc.jp

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