株主総会の季節ですが、東証の調べによると今年の集中日は2015.6.26で東証上場の3月決算会社2,363社のうち977社と41%を占めています。
近年総会の集中を避ける動きも出ていますがまだまだなんですね。
さて、本日トヨタが株主総会を開催し種類株式の発行議案が可決されるか注目されました。種類株式とは普通株式とは異なる権利を与えられた株式のことで、優先的に配当を受ける優先株などが代表的です。今回トヨタが議案とした種類株式は「普通株と同等の議決権を持ち、5年間売却できないが5年後は発行価格での買い取り請求が可能で普通株への転換もできる。」とのことで、転換社債に議決権が付いているようなものです。
トヨタでは長期保有の個人安定株主を増やすことが目的のようですが、議決権行使助言会社の最大手ISSは安定株主の増加が経営の緊張感をなくすという理由で反対とのことでした。ISSの反対が決議にどのような影響を及ぼすか注目されましたが、結果は3分の2以上の賛同により可決されました。大塚家具の株主総会でも一定の存在感を示した議決権行使助言会社ですが、さすがにトヨタの議案を否決するだけの力はないようです。
【執筆者:公認会計士・税理士 青木重典】
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