この予算って多いの?
◆一般会計予算総額は96兆3,420億円で過去最高となり、その恩恵(❓)で中小企業対策費も多少増えたものの…前年比0.2%増の1,853億円にとどまりました。法人減税をはじめとした黒字大企業への優遇に比べ、中小企業に冷たいといわれているアベノミクスの中身があらためて表れた結果という指摘も出ています。
◆予算の中身ですが、日本政策金融公庫の中小事業者の資金繰り対策や、事業再生支援のための1,059億円を計上したほか、中小事業者の地域資源を活用した「ふるさと名物」の開発や海外への販路拡大支援に16億1千万円、中小企業・小規模事業者人材対策事業に10億円、事業承継による新分野への創業挑戦を支援する創業・第二創業促進補助金7億6千万円などを新規計上しています。
◆消費税転嫁対策事業は前年比15.9%減(38億7千万円)となり、10月に予定通り10%に増税されていたら転嫁対策事業はもっと膨らんでいたでしょう。H29年はまた15.9%予算増えるかも?
◆安倍政権の経済政策「アベノミクス」では、大企業が潤うことで次第に中小事業者にも恩恵が滴り落ちる「トリクルダウン」を口上としていますが、まだその兆候は見えておらず、それだけに、本年度予算での中小企業対策費には期待がかかっていました。やはり、今年も中小事業者は引き続き気が許せない舵取りをすることになるかもしれません。
***** ひとりごと *****
じつは日本の全法人の99%は中小法人です。今回の税制改正では欠損金繰越控除や留保金課税をはじめてとして、中小法人は大法人とは異なる扱いになっていると表面上は弱い者の味方!みたいになっていますが、実はその99%のうち70%は赤字法人です。
・・・→ つまり身近な中小法人は減税の実感がほとんどないわけですよね^^それどころかH28年以降も法人税率を引き下げて20%以下にしようっていうことになっているし、もともと法人税を支払っている大法人がさらに優遇されていく仕組みでしょうかねぇ。個人所得税についても金融などは金持ち優遇に。
じゃどこで税金を挽回するのでしょう。それは今年から相続税改正で一般ぴーぽーも相続税が簡単にかかりそうですし、H29/4からは消費税10%ですから、こっちでがっちり税金をとるのでしょう。何も言わない日本人はおとなしすぎる?(参考資料:平成27年度税制改正大綱 H26/12/30自民党公明党)
【執筆者: 金田一希世美 税理士・CFP・FP1級技能士】
Webサイト/http://et-inc.jp
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