2016年9月15日木曜日

[191] 「源泉徴収免除制度」の対象となる国内源泉所得の改正【国内税務】

◆概要
2014年度税制改正にて、源泉徴収免除制度の対象となる特定の国内源泉所得とは「対象国内源泉所得※」とする改正が行われました。
(※・・・外国法人又は非居住者の恒久的施設に帰せられる国内源泉所得)


1.外国法人の源泉徴収免除制度の対象となる国内源泉所得は、外国法人が2016年4月1日以後に支払を受けるべきものから、
2.非居住者の源泉徴収免除制度の対象となるものは、非居住者が2017年1月1日以後に支払を受けるべきものから、それぞれ適用されます。

これに伴い、従来は源泉徴収免除制度の対象となっておりました「A.国外の本店支店等に帰せられる特定の国内源泉所得」については、適用後は“源泉徴収免除制度の対象となる対象国内源泉所得に該当しない!” こととなります。
◆影響は
2014年改正法によって、改正後に源泉徴収免除制度の対象とならない「A.」については、原則として源泉徴収が行われることになりますので、該当されます方は、ご注意ください。

◆租税条約による免除
ただし、外国法人又は非居住者の居住地国と我が国との間で租税条約が締結されている場合には、その外国法人又は非居住者が支払を受ける所得に対する課税が軽減又は免除される場合があります。

この課税の軽減又は免除を受けようとする場合は、所定事項を記載した届出書をその国内源泉所得の源泉徴収義務者を経由して税務署に提出する必要があります。
◆継続による免除
なお、すでに交付を受けている「源泉徴収の免除証明書」は、新たに、所得税法の規定に基づく「源泉徴収の免除証明書」の交付を受けるまでの間は、有効期限内であれば引き続き使用できます。交付要件に該当しないこととなった場合には、遅滞なく、納税地の所轄税務署長に「外国法人又は非居住者が証明書の交付要件に該当しなくなったことの届出書」を提出するとともに、その証明書の提示先にその旨を通知する必要がありますので、該当されます方は、あわせてご注意ください

※上記の記載内容は、平成28年9月15日現在の情報に基づいて記載しております。今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。
【執筆者: Kyosann 税理士・CFP・FP1級技能士】Webサイト | http://et-inc.jp

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