◆ふるさとへの納税
最近耳にすることが増えましたが、内容はだいたい次の通りです。
ふるさと納税とは、自分の生まれた故郷に限らず、他にも応援したい自治体等の都道府県・市区町村に対して寄附を行う事です。その上でその寄付金を所得税・個人住民税から控除し、個人所得・住民税を減額してあげようとのいうのが狙いです。これにより通常の寄附金控除に加えて個人は税額控除を増やす事ができます。
*今年の税制改正では地方創生を推進するための施策の一つとして、このふるさと納税の促進策が盛り込まれています。
◆制度のしくみ
寄附金のうち2,000円を超える部分について、一定部分まで所得税・個人住民税から全額が控除する事ができます。
具体的な控除額の計算は、
①所得税…「所得控除額(寄附金-2,000円)×所得税率」を軽減。
②個人住民税…基本部分として「(寄附金-2,000円)×10%」が税額控除されます。
③さらに、控除できなかった寄附金額は、
個人住民税の特例分として「(寄附金-2,000円)×(100%-10%(基本分)-所得税率)」の計算により全額控除できます。
◆今年の税制改正
さて今年の税制改正の内容ですが、
①個人住民税の特例控除額の上限が引上げられます。⇒現行1割ですが、2016年度分以後の個人住民税からは2割に引き上げられます。
確定申告をしないサラリーマンについては2015年4月から、ふるさと納税を簡素な手続きで行える「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が創設されます(ただし5つの自治体まで6つ以上なら今までどおり確定申告)。
②国は同時に、地方公共団体に対して返礼品等のお礼は、寄附金控除の趣旨を踏まえ良識ある対応を要請しています。
※上記の記載内容は、平成27年2月23日現在の情報に基づいて記載しております。今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。
***** ひとりごと *****
国が要請しているように、ふるさと納税が経済的利益の無償の供与であることや、通常の寄附金控除に加えて更に特例控除が適用される制度であることから、地方公共団体は豊かな地域社会の形成や、住民の福祉の増進に寄与するための都道府県・市区町村のふるさと納税である事を住民に十分に周知させ、募集等の事務を行い、当然その通りに資金を使用してほしいものです。
<参考>
どの自治体に寄付するかですが、だいたい寄付額の半額程度のプレゼントをしてくれるところを狙っているようで、カニ好きの方が多いのにもびっくりです。このあと7位~10位も全てカニがランキング!ちなみに蟹の種類って多いのですね(笑)
★2014年度(8/13時点)のギフトランキング
1位 :鳥取県 紅ズワイガニ
2 :北海道紋別市 毛ガニ
3 :鳥取県鳥取市 親ガニ
4 :鳥取県琴浦市 松葉ガニ
5 :大分県高田市 岬ガニ
6 :大分県宇佐市 豊幸ガニ
【執筆者: 金田一希世美 税理士・CFP・FP1級技能士】
Webサイト/http://et-inc.jp
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