2015年1月5日月曜日

[17] 所得税申告漏れのワーストは風俗業【国内税務】

《新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします》さて、年末年始は楽しく飲む機会が増えるものです。カードで決済せずに現金で支払う場合が多いようですね。今回は身近な税の話題です。
◆平成25年度の所得税調査で発覚した申告漏れや所得隠しといった不正について、1件あたりの申告漏れ所得金額が高額だった業種は、1位「風俗業」、2位「キャバレー」、3位「バー」の順でした。このワースト3は前年度と全く同じ順位です。風俗業の申告漏れ所得金額は3,329万円。キャバレーは1,972万円、バーは1,226万円でした。
◆これらは基本的に現金商売ということもあって、毎年不正が発生しやすい業種です。1件あたりの申告漏れ所得金額でワーストだった風俗業の無申告が発覚したケースを見てみましょう。知人同士で風俗店を営業していた3人(A~C)が、その所得を隠蔽したケースが25事務年度に発覚しています。
A、B、Cは思惑・利害が一致。「儲けを全員が申告しなければ税務署にばれない」という考えの下で申告しませんでした。さらに、Aの妻が代表を務める法人から、Bに対して「原稿料」を支払っているかのように装いました。Bはその法人から受け取った源泉所得税未納の支払い調書を使って、文筆業として還付申告書を提出し、不正に還付金を得ていたそうです。
◆このほか、「くず金卸売業」(前年度7位)、「特定貨物自動車運送」(同15位)などが続きました。前年度5位の「人材派遣業」はランキング10位以内から外れています。
***** ひとりごと *****
以前は、風俗業以外にも美容院やおそば屋さんなど現金決済の個人事業店には、“こんばんは税務調査”が多かったですね。朝から玄関近くに隠れた調査官が来店客数と売上額を目算していて、閉店ごろ“こんばんは~今日の売上とレジ金みせてください~。”なんてやってくるんですよ。さすがにこのような調査は最近は行われていませんが、カードで決済では脱税行為はできませんのでこのほうが明朗納税になりますね^^明朗会計・明朗納税で新年も楽しく飲食しましょ~!
【執筆者:金田一希世美 税理士・CFP・FP1級技能士】
Webサイト/http://et-inc.jp/

0 件のコメント:

コメントを投稿