2015.3月期に1億円以上の報酬を受け取った役員が411人で前年よりも50人増加したそうです。アベノミクスによる円安、株高による企業業績の回復を受けてのことですが、業績と報酬にはどの程度関連性があるのか気になったので、自動車3社の役員報酬について調べて見ました。
これを見るとトヨタは日産よりも利益が5倍くらいありますが、報酬総額はほぼ同額です。ホンダと日産の利益は同程度ですが、役員報酬は日産がホンダの倍になっています。日産ではカルロスゴーン氏が10億円も貰っているためこのように歪んだ結果になってしまいましたが、この影響を除くと1名平均6千万円程度となり日産もホンダも変わりません。ゴーン氏は日産を立て直した手腕は評価されていますが、何だかその後はパッとした活躍がないように思え、果たしてこれだけの報酬をもらうのが適切なのか?と思ってしまいます。もしゴーン氏が10億円もらえるくらいすごい手腕を発揮しているのだとすれば、他の役員がむしろもらいすぎということになるかもしれません。
なお、ソフトバンクでは次期CEO候補のアローラ氏に165億円の報酬を支払ったとのことで、人材獲得競争が激しいIT業界ではやむを得ないのかもしれませんが、どのような活躍をされるのか楽しみですね。
【執筆者:公認会計士・税理士 青木重典】
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